走査型電子顕微鏡(SEM-EDS)による観察

走査型電子顕微鏡(SEM)では、試料に電子線を照射して得られた二次電子を画像に変換することで試料表面の状態を観察できます。さらに、金蒸着などを用いて試料表面の導通を確保するなど条件をそろえた場合には、試料表面の画像を数万倍に拡大してμmオーダーで微小領域を観察することが可能となります。

また、エネルギー分散型X線分光器(EDS)を用いれば、試料から得られた特性X線情報から元素の種類や構成比率の情報を得ることができ、元素の分布図(元素マッピング)を作成することも可能です。

アルカリシリカゲルの形態観察

構造物に生じている析出物をSEM-EDSで形態観察・定性分析することにより、セメント水和物とエフロレッセンス、アルカリシリカゲルを判別するのに有効な情報を得ることが可能です。このことからSEM-EDSは、アルカリシリカ反応(ASR)を生じていると考えられる構造物の診断に有効です。

また、構造物に生じたひび割れ等の外観観察のみでは判別が難しいアルカリシリカ反応とエトリンガイトの遅延生成(DEF)も、反応生成物をSEM-EDSで観察・分析することによって判別しやすくなると考えられます。

SEMによる二次電子画像
EDSによるスペクトル分析結果

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