RT 放射線透過試験
金属やコンクリートなどの試験体に放射線を透過させると、傷のある部分と正常な部分では透過度が異なるためフィルムに感光させることにより、傷を検出することができます。
溶接部の傷の検出や鉄筋コンクリート内部の鉄筋配置状況を調べることができます。
UT 超音波探傷試験
超音波とは人には聞こえない周波数の高い音のことで光と同じように直進性があります。
また、異なった物体の境目で反射・屈折をする性質があります。これらの性質を利用して金属の溶接部の状況を調べることができます。
PT 浸透探傷試験
試験体の表面に浸透液を塗り傷に浸透させ、その後に余分な浸透液を取り除き現像剤を吹き付けます。毛細管現象により傷から吸い出た模様で容器の漏れや溶接部の傷を調べることができます。
MT 磁粉探傷試験
鉄鋼材料など強磁性体の試験体に磁束を流すと表面にきずがある場合は磁束が漏洩して小さな磁極を形成します。
その性質を利用し、磁粉を試験面に散布してきずを検出します。
鉄筋フレア溶接部のマクロ試験
「構造物施工管理要領」(NEXCO)では鉄筋のフレア溶接について下記の試験項目が規定されております。
- 外観・形状寸法試験
- 引張試験
- 断面マクロ試験
当社ではJIS G 0553「鋼のマクロ組織試験」に準じたマクロ試験を実施致します。
鋼管杭などの非破壊検査
鋼管杭、コンクリート杭、H鋼杭や鋼管矢板等の既製杭工では、放射線透過試験および浸透探傷試験の実施が規定されております。中堀工法等で放射線透過試験が不可能な場合は、超音波探傷試験を実施致します。
落橋防止装置 ブラケット溶接部の超音波探傷検査
落橋防止装置等の溶け込み溶接部において溶接不良が確認された問題を踏まえ、過去に設置された落橋防止装置の再検査が各自治体等で進んでおります。
また、新規に製作・設置される落橋防止装置については、全数検査の実施や発注者による抜き打ち検査の実施により品質管理の強化が進められております。
既設、新設を問わず、試験方法、判定基準のご提案が可能です。
アンカーボルト・ロックボルトの定着長測定
落橋防止装置工の設置に伴うアンカーボルトについては定着長の全数測定が規定されております。 超音波探傷器を用いてアンカーボルト定着長を測定いたします。
また、NATMトンネルのロックボルトについてはNEXCO試験法713にて「ロックボルト工長さ検査試験方法」が規定されており、アンカーボルトと同様に超音波探傷器を用いて長さ確認を致します。
鋼製防護柵支柱の根入れ長測定
ガードレール、ガードパイプ、転落防止柵等の鋼製防護柵について、支柱の根入れ長を超音波測定器により測定いたします。
当社は、一般社団法人 弾性波診断技術協会に加盟しており、専用の根入れ深さ測定装置NST-2(NETIS登録)を用いて測定いたします。
鉄筋引張試験
RC構造物の新設工事、耐震補強工事においては、鉄筋の継手部(フレア溶接、圧接および機械式)が所定の引張耐力を有しているか、引張試験により確認します。
また、年月の経過した既設構造物の健全度調査では、鉄筋の腐食により引張耐力の低下が生じていないか、構造物から鉄筋を切り出し、引張試験により確認する場合もございます。
生材および鉄筋継手試験体は以下の規格に準じて試験を行います。
試験規格
JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
JIS G 3112 鉄筋コンクリート用棒鋼
判定基準
1. 母材の引張強さが規程値を満たすこと。
2. 鉄筋継手試験体(フレア溶接、圧接および機械式継手など)については、破断位置が継手部以外であること。