基本方針
basic-policy
コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は経営の透明性、公正性とともに、競争力・収益力の向上を通して企業価値を継続的に高めることが企業経営の目標と考えております。この目的を達成するための経営組織・監督機関を整備し、コーポレート・ガバナンスの充実を最重要課題として取り組んでおります。
コーポレート・ガバナンスに関する体制
当社の体制は、社外監査役を含めた監査役会による業務執行に対する監査体制と、執行役員制度導入により取締役会の監督機能を明確化したことにより、業務執行の監督・監視機能を十分に果たすことが出来ると考えております。
取締役会 | 原則として毎月1回第2週に開催され、法令で定められた事項及びその他の経営に関する重要事項を決定するとともに、業務執行を監督しております。 |
監査役会 | 監査役は取締役会の他、重要な会議に出席し業務執行を監査しております。なお、監査役3名のうち、2名は社外監査役を選任しております。 |
経営改善会議 | 代表取締役社長の諮問機関として設置され、取締役、各事業部長、ブロック長等で構成されており、原則として月1回開催されております。 |
執行役員制度 | 平成22年3月に執行役員制度を導入し、監督と執行の機能を明確化するとともに意思決定の迅速化を図る体制を構築しております。 |
取締役会の実効性評価
当社は、取締役会を全社基本方針の決定や高度な経営判断、業務執行の監督を行う機関と位置づけ、十分な独立性を有する複数の社外取締役を選任することにより取締役に対する実効性の高い監督体制を構築し、経営の透明性・公正性を確保することが取締役会の役割・責務であると考えております。
1)実効性のある取締役会に向けた取組み
取締役会は、単年度での実効性の向上ではなく、未来に向かって継続的に実効性を向上させることが重要だと考えております。
そのため、毎年、評価、評価結果による検討課題の抽出及び対応・改善策の策定を行い、次年度の取締役会の取組みとしてPDCAを実施しております。
2)取締役会の実効性に関する評価
当社は、持続的成長と中期的な企業価値の向上を図るため、東京証券取引所が定める「コーポレート・ガバナンス・コード」に基づき、2024年度の取締役会の実効性に関する分析・評価を行いました。
その概要は以下のとおりであります。
1.評価の方法
各取締役・監査役全員(15名)に対して自己評価の趣旨ならびに結果の取扱いについて説明のうえ、以下の項目に関するアンケート(5段階評価及び自由記載)を配布し、無記名方式により実施しました。
その集計結果をもとに取締役会の実効性について、分析・評価を行いました。
<質問内容>
- 取締役会の構成
- 取締役会の運営
- 取締役会の役割と責務
- 投資家・株主との関係
2.分析・評価結果の概要
評価の結果、当社取締役会は上記評価項目について概ね適切に機能しており、取締役会の実効性は確保されていることを確認しました。一方で取締役会の実効性をさらに高めていくための課題として以下を確認しております。
<質問内容>
- 役員の会計・法律等の知識や経験の底上げによる分析および対策の精度向上
- 数値目標の精度の向上
- 次世代幹部候補の育成の促進
- 非財務情報(ESG・SDGs・TCFDなど)についての議論や開示の充実
3.今後の対応
- 外部研修や自己研鑽を強化し、専門知識を深めることで、戦略的意思決定の精度を高め、財務・法的リスクの軽減を図る。
- 明確な根拠に基づいて設定された数値目標に役員のビジョンを反映させ、役員と社員との対話を増やすことで、納得感を高め、企業文化やモチベーションの向上を図る。
- 組織の価値観や文化に合った次世代幹部候補を体系的に特定・育成し、早期にリーダーシップ経験を積ませることで、より柔軟で適応力のある組織の維持を図る。
- 非財務情報に対する会社の方針に則り、役員・社員が理解した上で積極的に関与しステークホルダーの視点に応える開示を進めることで、社会的責任を果たし、競争優位性と持続可能な成長を図る。
上記の取組みを中心に、役員の闊達な議論が行える取締役会となるよう随時見直しを図り、より取締役会の実効性を高めてまいります。
体制図
当社の業務執行・経営監視・内部統制の仕組みは次の図のとおりです。

政策保有株式運用方針
1)政策保有株式の縮減の方針
当社は、事業の円滑な推進等を図ることを目的に、政策的に株式を保有いたします。各株式保有の必要性が低減され、あるいは保有のリスクがその便益を上回ると判断した場合は速やかに処分・縮減していくことを基本方針とし、毎年取締役会で投資の意義や合理性について総合的に勘案し保有の適否を検証します。
2)保有株式の保有適否の検証
2023年12月末時点の政策保有株式として保有する上場株式について精査した結果、全て、取引の維持・強化や業務のより円滑な推進等を図ることを目的に保有すべきものと判断しております。
3)保有株式の議決権行使の基準
政策保有株式に係る議決権行使について、発行会社の持続的な成長に繋がるか、発行会社及び当社の企業価値の向上に繋がるか、等の観点で各議案の賛否について総合的に判断することとしています。
関連当事者取引
当社は、役員等との取引について網羅的に確認し、その取引の概要、条件、他社との条件比較と選定に至ったプロセスを取締役会にて審議しています。また、取引実施後に、取締役会での審議の内容と差異がないかを確認するため、事後報告を義務付けております。
多様性の確保
1)多様性確保についての考え方と目標
当社は、女性・外国人・中途採用者も含めて、個々の属性や考え方の違いに関わらず、個々人の違いをお互いに尊重し合うことで組織力を強化し、バランスのとれた推進力を駆使し企業価値向上を図ります。また、女性活躍推進委員会「BATONプロジェクト」による積極的な取り組みにより、2023年までに管理職に占める女性労働者の割合を7.6%以上にする目標を7.8%で達成いたしました。外国人労働者や中途採用者についても積極的に登用を進める方針です。
2)目標に対する直近の状況
2021年12月末時点の女性管理職割合は7.45%、2022年12月末の女性管理職割合は7.8%、2023年12月末の女性管理職割合は7.8%と各向上策が奏功しつつあり、今後は外国人・中途採用の登用について進捗を追跡していきます。また、労働施策総合推進法に基づき、土木管理総合試験所における直近の3事業年度の各年度について正規雇用労働者の中途採用比率を公表します。
正規雇用労働者の中途採用比率 | |||
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正規雇用労働者の採用数 | うち中途採用数 | 中途採用比率 | |
2023年 | 54人 | 32人 | 59% |
2022年 | 32人 | 12人 | 38% |
2021年 | 38人 | 17人 | 45% |
公表日:2024年3月1日
3)多様性確保に向けた人材育成方針と社内環境整備方針
当社では厚生労働省認定の子育てサポート企業としての「くるみんマーク」取得および、女性活躍に関する取組の実施状況が優良な企業に認定される「えるぼし」の認定に向けて、社内環境を整備し両制度に2021年に申請をいたしました。また中核人材育成プログラムに多様性確保に関する教育を取り入れ、1人1人を互いに尊重し合うことで企業力の強化を実現してまいります。
サステナビリティ
当社では、企業の成長は個々の社員の成長なくして実現しないものという強い信念のもと、1人1人が会社の目指すビジョンを理解し、共感し、その達成に向けて自律的に物事を考え、行動し、貢献していくことを最優先課題を認識しております。「地域の担い手を育て、次世代の技術者を育むこと」を企業CSRと位置づけ、人的資本への積極的な投資を進めていく方針です。また、当社が誇る技術は常に最新のものにアップデートすることを極めて重要と捉え、独自でかつ実用的な技術の開発に当たっては「顧客ニーズを探求し、常に新たなサービスに挑戦すること」という理念の実現に向けた最優先課題の一つと認識しております。今後も適切な投資に基づいた技術開発により益々研鑽を積み重ねて参ります。
- 自社のサステナビリティについての取組み:SDGs登録済&HPで開示
- 人的資本・知的財産への投資等:未開示
取締役会が経営陣に委任する範囲
当社は、変化の激しい経営環境の中でも迅速な意思決定と業務執行を実行できるよう、執行役員制度を導入し、取締役会の監督機能と執行役員の業務執行機能の均衡を活用して運営する方針です。当社では、取締役会で定めるべき事項を取締役会規則、決裁権限規程等に定めており、会社法および当該社内規則等に定める事項につき、取締役会において決定することとしています。また、決裁権限規程等において、代表取締役社長が決定する範囲等について明確に定めており、経営における意思決定プロセスおよび責任体制の明確化を図るとともに合理的な権限の委譲による意思決定の迅速化を図っております。
取締役のスキル・マトリックス
氏名 | 役職 | 社外 | 性別 | 経験・能力・管掌分野 | |||||
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事業戦略 マーケティング |
技術研究 | 財務会計 | 法務 リスクマネジメント |
ESG | DX・ICT | ||||
下平 雄二 | 代表取締役 | M | ● | ● | |||||
西澤 清一 | 専務取締役 | M | ● | ● | |||||
松山 雄紀 | 常務取締役 | M | ● | ● | |||||
笠原 竜彦 | 常務取締役 | M | ● | ● | |||||
下平 絵里加 | 常務取締役 | F | ● | ● | ● | ||||
八木澤 一哉 | 取締役 | M | ● | ● | |||||
大岡 晃博 | 取締役 | M | ● | ||||||
中島 壮弘 | 取締役 | M | ● | ● | |||||
中沢 学 | 取締役 | M | ● | ||||||
岡本 俊也 | 取締役 | ○ | M | ● | ● | ||||
飯島 希 | 取締役 | ○ | F | ● | |||||
中澤 悟 | 取締役 | ○ | M | ● | |||||
堀内 久志 | 監査役 | M | ● | ● | |||||
茂木 正治 | 監査役 | ○ | M | ● | |||||
丸田 由香里 | 監査役 | ○ | F | ● |
取締役のトレーニング
当社は取締役および経営陣に対して、法務、財務会計、コンプライアンス、リスクマネジメント、HRマネジメントなど様々な研修の機会を設けるとともに、新たな職務経験などの積み上げも含め、激変する経営環境に対応できるトップマネジメントに相応しい候補者の育成に努めています。特に、後継者育成については、経営全般に関する広範囲な事象を学び習得する機会を設け、一層の研鑽に取り組んでおります。社外取締役に対しては、グループ会社の事業動向や研究開発における最新の状況への理解を深める機会設けるなど、事業理解をさらに深める取り組みも行っています。
株主との対話
企業価値向上のため、株主との建設的な対話を行い、理解を深めることの重要性を深く受け止め、対話の要望に対しては、株主からの予めの対話の目的や概要を伺った上で積極的に対応しております。具体的には以下のとおりとなります。
- 株主との建設的な対話の取組みに全般に代表取締役社長および専務取締役が責任者として対応を行っております。
- 株主との対話を補助する社内担当として企画部が窓口機能を担い、社内の関係各部署との連絡調整を行いながら対話の充実を図っております。
- 個別面談以外の対話については、感染症対策を考慮しながら投資家説明会などを検討しつつIR活動による当社理解を広げてまいる所存です。
- 株主との対話のフィードバックは企画部から担当取締役へ迅速な報告と定期報告の機会を設けております。
- インサイダー情報の管理に関する規程を定めており、規程に則り適切な情報開示および情報管理を行っております。
内部統制システム
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当社は、取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制並びにその他業務の適正を確保するために必要な体制(内部統制システム)を次のとおり整備する。
取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
1)コーポレート・ガバナンス
取締役会は、社外取締役を含む取締役で構成し、法令、定款及び「取締役会規程」その他の社内規程等に従い、重要事項を決定するとともに、取締役の職務の執行を監督する。
取締役は取締役会の決定した役割に基づき、法令、定款、取締役会決議及び社内規程に従い、担当業務を執行する。
取締役会の意思決定機能と監督機能の強化及び業務執行の効率化を図るため執行役員制を採用する。執行役員は、取締役会の決定の下、取締役会及び代表取締役の委任に基づき、担当職務を執行する。
監査役は、「監査役会規程」及び「監査監規程」に則り、取締役の職務執行の適正性を監査する。
2)コンプライアンス
取締役、執行役員及び使用人は、「倫理・コンプライアンス規程」に則り行動する。
コンプライアンスに係る事項を統括する部署を設置するとともに、「コンプライアンスプログラム」を制定し、コンプライアンス体制の充実に努める。
3)財務報告の適正性確保のための体制整備
商取引管理及び経理に関する社内規程を整備するとともに、財務報告の適正性を確保するための体制の充実を図る。
財務報告の適正性を確保するための体制につき、その整備・運用状況を定期的に評価し改善を図る。
4)内部監査
社長直轄の経営監査室を設置する。経営監査室は、「内部監査規程」に基づき業務全般に関し、法令、定款及び社内規程の遵守状況、職務執行の手続き及び内容の妥当性等につき、定期的に内部監査を実施する。
取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役は、「情報セキュリティ規程」、「文書管理規則」その他の社内規程に従い、株主総会議事録等の職務執行に係る重要な文書を、関連資料とともに適切に保存・管理し、取締役及び監査役は、いつでも、これを閲覧することができる。また、会社の重要な情報の適時開示その他の開示を所管する部署を設置するとともに、取締役は、開示すべき情報を迅速かつ網羅的に収集した上で、法令等に従い適時かつ適切に開示する。
損失の危険の管理に関する規程その他の体制
市場リスク、信用リスク、投資リスクその他様々なリスクに対処するため、責任部署を設置するとともに、各種管理規則、投資基準、リスク限度額・取引限度額の設定や報告・監視体制の整備等、必要なリスク管理体制及び管理手法を整備し、リスクを総括的かつ個別的に管理する。また、管理体制の有効性につき定期的にレビューする。
取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
取締役の職務執行は、「業務分掌規程」等で明確にし、適正かつ効率的に職務が行われる体制を確保する。また当社は、経営方針を定め、中期経営計画と年度計画を策定し、業務執行を担当する各取締役は、自らが所管する各部門において、本計画に基づいた業務執行を行い、定期的に取締役会に進捗状況や対応策の報告を行う。
当社及びその子会社からなる企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社及びその子会社は、グループ方針に基づいた経営管理及び経営指導を行い、グループ企業全体の経営効率の向上を図るものとする。
また「関係会社管理規程」に基づき、財務内容や業務執行上の重要事項の把握、管理を実施する。
子会社には当社より管理部長を派遣して適正な業務執行、意思決定及びそれらに対する監督及び「内部監査規程」に基づき、当社経営監査室による監査を実施する。
監査役の補助使用人に関する事項及び当該使用人の取締役からの独立性に関する事項
監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合は、その職務を補助する使用人を選任する。監査役補助者の独立性を担保するため、その任命、解任等独立性に係る各種案件につき、監査役会と協議の上、決定するものとする。
取締役及び使用人による監査役への報告体制等
1)重要会議への出席
監査役は、取締役会、その他の重要な会議に出席し、取締役等からその職務執行状況を聴取し、関係資料を閲覧することができる。
2)報告体制
監査役は、いつでも取締役及び使用人に対して報告及び情報の提供を求めることができ、取締役及び使用人は、監査役から報告及び情報提供を求められた場合は、遅滞なく情報提供等ができるように、監査役監査の環境整備を図る。
また、監査役は、代表取締役と定期的に意見交換を行ない、併せて内部監査担当及び会計監査人と定期的に会合をもち、監査の方法及び監査結果等について報告を受け、相互に連携を図る。
その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
1)経営監査室の監査役との連携
経営監査室は、監査役との間で、各事業年度の内部監査計画の策定、内部監査結果等につき、密接な情報交換及び連携を図る。
2)外部専門家の起用
監査役は、監査の実施にあたり必要と認めるときは、外部専門家を独自に起用することができる。
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